りんご1個で医者知らずと言われる理由
りんごは健康によい食べ物ということで頻繁に紹介される果物の一つです。
りんごと健康の関連性については日本だけでなく世界各国で研究が進められており、数十年にわたる疫学調査によるとりんごを継続的に摂取している人はガンにかかるリスクが低くなることがわかっています。
そのため特にヨーロッパ地域においてはりんごを積極的に食べるように政府も推奨をしており、国民の健康食としてすっかり定着をしています。
日本においてもりんごはかなり以前から多くの地域で栽培と食用にされてきた歴史がありますから、できるだけ日常的に摂取をしていくように心がけたいところです。
医学的効果としてはガン全般の予防の他、高血圧や動脈硬化といった血液や血管に関する病気の予防、便秘の解消などの整腸作用、他にも美肌効果や肌老化を防ぐといった効果も広く知られています。
そのまま食べてもお菓子として調理をしてもおいしく食べられるりんごですので、毎日工夫をしながら長く食べていきたいですね。
りんごに含まれる健康成分とは
りんごの高い健康効果の元になっているのは、アントシアニンと呼ばれるポリフェノールの一種です。
アントシアニンというと、ブルーベリーに含まれる目によい成分というイメージが強くなりますが、真っ赤に熟したりんごにも同じようにアントシアニンは多く含まれています。
他にもクエン酸やリンゴ酸といった人体によい影響を与える有機酸を多く含み、カリウムなどのミネラルや、さらに便秘の解消をしてくれる食物繊維も相当に含まれます。
冒頭の「りんご1個で医者要らず」は決して大げさな言い方ではなく、そう言ってもいいくらいにさまざまな健康成分がりんごには数多く含まれているのです。
もう一つりんごの健康効果で見逃せないのは抗酸化作用です。
抗酸化とは、体内の老化現象のもとになる酸化をおさえてくれる力のことを言いますが、りんごを食べると体全体でこの力が高まり、見た目を若々しくしてくれるとともに病気になりにくい免疫力を作り出してくれます。
りんごのポリフェノールにはプロシアニジンやクロロゲン酸など抗酸化に効果の高い成分が含まれているのがこの原因です。
毎日りんごを食べるための工夫
りんごを食べるとき、最も健康効果を多く得たいなら、皮ごとそのまま食べるのがよいとされています。
りんごの皮の部分には色素とそこに含まれるポリフェノールがありますので、これを捨ててしまうのは非常にもったいないことです。
そこで気になるのが、りんご表面についているテカテカと輝くワックス状の成分です。
スーパーなどでりんごを買うと表面が妙にべたついていたり、テカテカになっていたりするのでてっきりこれは農家や出荷元がよく見せるためにワックスをべったり塗っているんだろうと思ってしまいます。
ですがこの林檎の表面のベタベタは決して人工的なワックスなどではなく、りんご本来が持つ成分であるリノール酸やオレイン酸などの脂肪分が浮き出てきたためのものです。
なので逆にこうしたベタつきがあるものほど、完熟して食べごろになったりんごであるというふうに見れます。
もちろん食べても何ら人体に悪影響を及ぼすようなことはありません。
しかし海外産のりんごなどは輸入時に傷まないよう農薬などを多く使っていることもよくあるので、できるだけ産地の近い日本産のものを選ぶようにはした方がいいでしょう。